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長野市にある三角点の私的、点の記
長野市の三角点
ゆる~くまとめた、
私的な点の記
鬼無里にて
三角点は明治以降、日本全土を測量する為に設置されていった。
登山の際山頂で見る三角点も、当然その頃設置されたものである。
三角点の重さは約90キロ、加えて設置し測量するには多くの大そうな機材を必要とする。
当時は山に登るのも現在のような、軽量コンパクトで高スペックなギアなどない。
三角点を山頂に設置するとなれば、余程困難を極めたことだろう。
山頂にある三角点を見ていると、機材を背負い、やっとのことで山頂にたどり着き、
そこに三角点を設置し櫓を建てて測量する人々の面影を思い浮かべてしまう。
この三角点で測量して出来上がった地図を、今、人々は見詰める事が出来る。
三角点は何時までも人々との関わりの中で存在し続けている。
私にはそんな三角点が、文化遺産に思えてならない。
しかも、とても身近で小さな文化遺産。それが全国で十一万弱あるとも言われている。
しかしながら残念なことに、その三角点に意思を持って訪れる人は本当に少ない。
よって山中人の目に触れず、長く眠り続けている三角点も多いと思う。
人が訪れないと道は消える。手に負えない程の藪が生茂っているところもある。
既にそんな三角点に多く出会ってきた。
長野市内に限ったとしても、その全てを訪れ探し触れるのは、大変な作業である。
生涯をかけたとしても、その全てを見るこは、叶わないかもしれない。
それでも、出来る限り三角点を訪れ、
この身近で小さな文化遺産を紹介していきたいと思っている。